埋伏歯の矯正①

埋伏歯の矯正治療

水平埋伏第二小臼歯です。このような歯は、矯正治療か自家移植ができなければ抜去です。しかし、抜去では歯を失いますし、骨の欠損が発生します。一方、矯正治療を行うと、どうなるでしょうか。

施設写真

下あごの第二小臼歯が崩出方向異常でした。正常に対して80°傾き、、第一大臼歯と接触しています。いわゆる崩出障害と呼ばれるものです。

機器写真

開窓・牽引という矯正治療を行います。

1ヶ月後

1年後、埋伏歯の矯正治療により、歯の根も完成し、正常となりました。

治療のベネフィットとリスク

  • 歯を保存できる。
  • 外科処置が必要であるが、開窓という比較的リスクの低い方法である。
  • 治療期間が1年程度、症例により前後する。
  • 歯根が形成されないことがある。
  • 感染の可能性がある。
  • 抜歯した場合、骨の欠損が大きい

 

文献

  • Masayo Noda,Takao Noda: Uprighting of a Deeply Impacted Mandibular Second Bicuspid During Root Development, JCO 34, 99-101, 2000.
  • 川本達雄監修、本田義之、山本学:埋伏歯の臨床 その保存活用と抜歯、99-102、医歯薬出版、東京、2010.